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私たち、氷河期世代(冷え切っている場合ではない)

シスターフッド書店KaninをXで知ったことがキッカケ。
bookカフェにも興味があったし、女性二人でお店をされていることも興味をひいた。

Xで12月頃に、就職氷河期についてのZINEを京都文フリにむけて作成するので原稿を募集するというポストが流れてきた。氷河期世代ならだれでも、ということで挑戦してみようか・・・と書き始めてはいたけれど、やっぱり勇気がでず書き進めることはできなかった。氷河期の就職活動はしんどかったんだと思う。就職活動は1度しかしていないからそれしか知らない。だから比較のしようがない。ただ、4大卒の女子でも就職試験が受けられる会社、というだけで地元に帰って受けられた会社は2社だった。そんなことを思い出しながら京都文フリで購入した。

シスターフッド書店Kanin – base shop-

当時はどんなにしんどくて辞めたくても「辞めたら次にいくところがない」と思い、限界になるまでやめられませんでした。

そう、次に行くところがないと思っていたというか、なかったと思う。私は田舎の地元に帰って就職した。女で4大を出てしまうと、そもそも募集しているところが少ない。自宅から通える範囲で探していたのだが、募集していたのは3社のみ。うち1社は車で1時間近くかかるのと冬場は会社付近の道の凍結がひどいところだったので断念した。

2社しか受けられない。そのうちの1社はJAだ。2社受けて、JAでないほうから無事に内定をいただけた。だから、ここを辞めたらJAに?いや、行けないでしょ。新卒以外の募集なんてしてなかった。

なら、自宅からでて探せばいい?当時の女子の採用は、自宅から通える人、もしくは女子寮はないなど、男子に比べて制限があるところが多かった。

だから、理不尽なことがあるたびに「辞めたい」と言ってた気がする。本当に辞める前に、部署の主任に相談したこともある。そしたら、色々改善に動いてくださった。毎日残業続きの主任なのに本当にありがたかった。それ以降はたびたび気にかけていただいて、退職するまでがんばることができた。

面接の場で女子学生だけが聞かれる「彼氏いるの?」の質問。・・・こういう状況をうまく受け流すのが仕事のできる女性の証だと信じ込んでいた。

二次面接で、4,5人の女性が入室して行われた。確か、実家から通える子が2人、一人暮らしの必要がある子が3人だったと思う。

私が今でも覚えている質問は二つ。一つ目は「最近読んだ本とその本で印象に残った場所と理由」もう一つは「母親が病気になったから帰ってきて欲しいと言われたらどうするか」こういったニュアンスだったように思う。おそらく、一人暮らしの子に対する質問だった。

最初に答えた方は「兄弟がいるので仕事を優先する」と答えられた。「助けを求められても、そうですか。」と、薄情ですね的なことを言われてた気がする。そして「やめて帰ります」と言った子はなんて言われてたかな。あまり記憶にない。多分「そうだろうなぁ」と当時の私の中で諦めがつくような言葉だったのだろう。

当時、彼氏がいますか?の質問には「いません」と答えるのがいいと言われていた時代。まさか、親の病気をダシに仕事をどうするかを聞かれるなんて思っても見なかったので衝撃だった。そして、他の兄弟に任せると言ったらあまりいい顔をされない。

どう答えたらよかったのかな。ちなみに、2人とも次の試験にはいなかった。

退職の時、私は結婚で辞めた。通えなくなるからだった。引き継ぎが大変だと思ったので半年以上前に直属の上司に話した。帰ってきた言葉は「えっ、来月から異動の予定だったのに。あなたは婿を取ると思ってたから辞めることはないと思ってたから」

私は跡取りとされていたからそう思われるのは分かっていたし、それを踏まえて異動も考えられてたのだと思う。入社時からそういうふうに育ててもらっていたんだろうことが退職間際にわかるという…でも私は嫁に出てしまった。

良くも悪くも親族経営の会社だった。厳しい会社だったけど、そこしか知らないからそういうもんだと思った。私より数年前までは女子社員が漬物もつけていたそうだ。私の時でもお茶当番は残ってた。食堂のお茶を作る係。

そういうもんだったもんなー。

そんな彼ら彼女らのすこやかさと自己肯定感の高さは、頼りがいがあると思える一方で、私には少しまぶしい。

こういうことだ。私が目をそらしてきたことを勝ち取って主張していることがまぶしい。

仕方ないと。荒波を立てるのが、嫌な空気にしてしまうのが、そうなると今の場所がなくなってしまうようで腰がひけてた自分と向き合うことから目をそらしたい。

それだけでなく「なんで考えて行動してこなかったの?」と見られていそうで辛い。たとえ、時代がそうだったんだと言っても言い訳にしか聞こえないだろう。

今は当時の自分を慰めつつ、すこやかで自己肯定感が高い彼女らを見守りたいと思う。引きこもりの私は彼女らと出会う場所があるかどうかはわからないけれど。

しかし、冷え切っている場合ではない。今度は物語への情熱をもって、書き続ける。今度こそ諦めないと誓って

そうだ!当時は女性の私に諦めた。でも、もう十分おばちゃんになった。多少のことは図太さと腹黒さで乗り越えられる。だからこそ、忘れていた私の好きなことを思い出して1人遊びをするんだ!

冷え切ってる場合じゃない!
やりたいことがそのままできる訳ではない。でも今の自分に合わせてカスタマイズしたらいいじゃない。

私は1人で思いついた時に動ける「御書印帳を持って本屋巡り」を楽しみ始めた。文フリに行ってZINE(同人誌)にもハマってきた。

おわりに

氷河期世代、今の生活にアップアップしつつ、まだまだ家父長制の残り香が漂う世代。これから先がもやついて不安だらけ。それでも、心の中では自分だけの楽しみを作って、今だからこそ楽しめることをやろうじゃないか。オタクといいだせなかった学生時代。今みたいにオタクがウエルカムではなかった。だからこそ、今、カミングアウトしてもよくない?

冷え切ってる場合じゃない。今度こそ諦めない!

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