お正月に実家に帰省しました。そこそこ広いド田舎の日本家屋。座敷蔵を改造して読書スペースにするんだ!と思っていたけれど、それ以外の場所もついてくるわけで・・・。
想定外の場所多すぎでしょ!父は3代目、私は4代目。それまでの積もりに積もった荷物がすべて収納されている。収納というカワイイ言葉ではすまされない量。田舎は蔵もあるし納屋もある。昔の牛小屋の場所も物置になっている。最初から物置とされた場所もある。その中にある荷物、どうしたらいいの!?
家を売りたいわけじゃない。でも、私の代で快適に使用するためにはどうしたらいい?を真剣に考えたのでした。
両親は74歳。祖母は100歳。私は一人っ子。そのうち、全てを相続するのは私なのだ。
はいでた、この”思い出の家”だから案件な!
私は思い出の家だから相続したいのだろうか。それとも超ド田舎は超村社会で、隣近所に「家を売ります」とか「家を貸します」とか言えない。だから家を残したいのか?
いいや、そうじゃないはず・・・。私は老後、この家を二拠点目の家にしたいんだ。でも、私の代でなんとかしないといけないこともわかっている。
そう、私の子供たちは障害児で家を相続するのは厳しい。そして、私は一人っ子なので障害がある私の子供以外に相続するものはいないのだ。
だから、3代目の父から4代目の私へ実家の相続はする。そして、私の居場所にする。でも、実家以外の山、田んぼ、畑・・・そこはどうする?山は厳しい。私に管理ができるとは思えない。田んぼもそうだな・・・。畑はギリおいておきたい。でも、ご近所との関係上、田んぼはどうしたらいいんだ。
再建築付加物件
本の中では、売れたと思ったときに再建築付加物件だったことがわかりいったんは売れなかったことが書かれてあった。これは辛い。
実家の前の道はものすごく狭い。普通車で通るのは辛いぐらい狭い。実家に住んでいるときは軽自動車に乗っていたけれどそれでも辛かった。
実家は自営業だったのでそれなりの頻度でトラックが来ていた。私が小学生の頃、帰宅していたら曲がり角でトラックのタイヤが道から落ちていることをたびたび目撃した。それぐらい狭い。道ギリギリに石の花壇とかもあるから、車をすりそうで怖いのもセットだ。
だから、公道か?という不安はある。でも、約30年前に母屋の建て替えをしているので多分大丈夫だと思う。
田舎というか秘境の地かもしれない
家を売るときには立地が大事。私は生まれたときからその地で生活しているからそれが当たり前だと思っていたが、公共交通機関があるのが当たり前の地域の人から見たら秘境かもしれない。
- 最寄りの駅まで車で約40分。そしてその駅にくる電車は普通電車で1,2時間に1本。
- 最寄りのスーパーまで約4キロ。18時閉店。
- 最寄りのコンビニまで約5キロ。町内はこのローソンのみ。
- 町内の病院は診療所のみ。本屋はない。
- 夜は静か。星空もきれい。鹿の鳴き声は聞こえる。
- 2011年の大雨で護岸工事が必要になるまではホタルがいた。
- 山の際に鹿柵があるが、田んぼに鹿の群れが来る時がある(イノシシも然り)
以前、この村で1件家が売られて、別荘地に利用されていたことがある。その方は村に対してとても丁寧に接してくださっていて、年に二度の付け届けをされていたそうだ。こられたときはご近所さんに「来てます―」とあいさつにもこられていた。
村始まって以来のことだったけど、この方は村の老人たちからもかろうじて受け入れられていた。私の両親の世代は快く受け入れていた。
でも、この方々も引退され、おそらく相続されたのだと思う。それ以降は、村とのかかわりもほとんどなくなり、当時の村の老人も家から出られるような状態でなくなったので軋轢もなくなったんだと思う。(私まで情報がくることもなくなった)
村の生活が当たり前のこの土地に、新しい風をいれるのは難しい。ゆっくりゆっくりだといいが、そうでないと村人たちは理解できないのだ。田舎の実態をみて非難する人がいる。住人のプライベートがほとんどない場合もあるからだ。
でも、都会と違って行政がやってくれることが少ないから住民でやらざるを得ない。それを順番でまわしているし、大きなことは村総出でやるのだ。その日は自分の用事を断念して出ないといけない。それを断って、村人からのけ者にされると嘆いてもしかたがない。だって、村人の奉仕で成り立っているところにただ乗りしていたら白い目で見られても仕方がないこともあるのだ。
そんな秘境の田舎に住みたい人はいるんだろうか・・・。
私がこれからやること
本を読んで、今できることを考えた。100歳の祖母は「自分が生きているうちはさわらないでほしい」ということなので、しばらくは触らない。それは両親も納得している。その時が来たら、両親は一気に色々やる予定だ。でも、両親もすでに74歳。バリバリやるには年を重ねすぎた。
それでも「思い出大事」と保守的でないのはありがたい。多分、両親もそれに苦しめられてきたからだと思う。そのうえ、相続するのは一人っ子で嫁に出てしまった私だけだし、その次に相続する予定の子供は障害児だけだ。
両親と家の状況をできるだけ細かく確認して、可能な限り頻繁に帰省したいと思う。寝たきりの娘を抱えているし、居住市では子供を預けられるところがない。でも、日帰りなら娘を連れていくこともできる。月1くらいでは帰省して、いろんな話をして、片付け前の合意の部分を丁寧にとっていきたいと思う。
だって、一般的な家では電気の契約は1つなはず。でも実家は4つも契約があるらしく・・・。家庭用、事業用、あとは何か聞いたけど聞いたこともないから忘れた・・・。そんなの聞いてないと絶対にわからないから、少しずつ親の当たり前を聞き出したいと思う。
お正月に実家に帰って家のことをふと考えた人に是非おすすめ!
まじめに考えるんじゃなくて、まず最初の1冊のような思いで大丈夫。テンポよく著者の場合のあれこれが語られるので、あっという間に読めます。お気の毒、と思ったり、想いきりがイイ!と思ったり、ラッキーですね、と思ったり・・・。
1冊手元にあると安心です。是非。(実はサイン本を持ってるんです。フフフ。)