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サーキット・スイッチャー(行く末は見届けよう)

「松岡まどか起業します」この本がものすごく面白かったので、サーキットスイッチャーも読みたい!ということでした。また、2029年というちょっと先の未来。近未来とでもいうのでしょうか。この時代感も私は興味があった。psycho-passというアニメがあったんだけど(小説も漫画もあるけれど・・・)これもすごく好きだったので「これからどんな未来がくるだろう」という興味もあって、読みたい一冊!

題名だけ見ると何の話かわからなかったけど、X(旧Twitter)ではあれこれ話題になっていたので、なんとなくどんな話か想像ができてワックワク。

ちょうど、近隣市で自動運転車のテスト走行がされていたので思わずテスト走行車をガン見。まだまだ、ゆーっくり走ってるだけだけど乗ってみたいなーとみてた。でも、めっちゃ目立ちそうだから恥ずかしくて無理。どうして外から中が丸見えなんだ・・・。さらに車高が低めだから本当に丸見え。ちなみに、私が見たときは誰も乗っていなかった。どんな感じなんだろう。

「私は幸運にもトレーニングデータをもっていたんだよ」

松木社長は、偏執的な記録狂の松木自動車の代表だった父親のデータを持っていた。それは、父親が会食や商談を全てテープレコーダーで録音していたもの。

松岡まどか起業します、でもあったけど、膨大なデータを整理するだけでも大変だし、会話の仕方や交渉術を再現できるまで努力するなんてすごすぎてちょっと信じられない。

でも、これらの2つの本を読んで、自分の記録を取ってみたいなーなんて思った。でも、録音しようとスマホの録音ボタンを押すとどうしても何も話せない。慣れかもしれないけど・・・。運転中にしゃべってみたこともあるけど、音声入力は何秒か無言が続くと切れてしまう。そのプレッシャーで変な言葉を発するのも疲れる。

三戸部さんが約1年間録音していたようにペンダントトップみたいなものがあれば・・・って妄想してみた。それがあるんだなー。PLAUD NotePin AI。これ、すごくほしいけどそれなりのお値段がしまして・・・。私が遊びで買うには高すぎる。でも、データため込んでみたいなー。

それにしても、スマホでも録音ができててどこで誰に録音されてるかわからなかったのに、もう、本当に独り言さえ録音されてしまう世界になってきてるんだなー。

「ゼロリスクを要求する文化」

「失敗が怖くて動けない」これと通じるのかもしれない。どうしても失敗しないように石橋をたたいてわたるし、子供を見ていても回避できるように誘導してしまう。

大人になって「60%でもいいからだしてみましょう」と言われても、中々重い腰が上がらないことが多い。どうしても勇気がでないままお蔵入り・・・ということは珍しくない。

「こんなものを世にだして恥ずかしい」となってしまう。確かにブログを書いていてもそれは思う。始めたころに比べたら「どうせ、誰も読まないし」と開き直って更新できるようになってきたけれど、他では中々出してしまうことができないまま下書きに残っているものがある。

「完璧でないものをだしてはいけない」なんて、どこで身についたんだろう。

「とりあえずやってみよう」って何度もやってみて、何度も失敗して、それでもやってみる。それって特別なことに思えてくるぐらいできない。

最近は「いつか〇〇しよう」ではなく、できるだけ小さい挑戦をするようにしている。当然、「あー、やめとけばよかったかなー」と思うこともある。でも、それも経験と割り切れるようになってきた。自分を許す余裕が少しできてきたからかなと思う。自分だって失敗してるし・・・と。

「絶対」も「完璧」も事前にはわからないから。

「犠牲になった人たちの顔は見えるが、救われた人たちのことは見えないのです」

平穏な日常を送れているのは、多くの人がそうなるように動いてくださってるから。それが当たり前なんて大間違い。平穏はただそこにあるものではなくて、たくさんの積み重ねによって作られた特別なもの。それは忘れてはいけないと思う。

学校だって施設だって病院だって、平穏に過ぎている時は感謝を伝え、トラブルが起きたときには一緒に考えられる、そんな風に関係性が作れるといいな。ま、私が関わっているところが学校、施設、病院、あと地域という超狭い世界だからその中でのことなんだけど。

つい「やってもらって当たり前」と無意識にスルーしていることがありそうなので怖いな。

「私たちはそれぞれ意思決定をしたんです。社会の行き先を、スイッチを切り替えたんです」

この小説のなかでの「社会の行き先のスイッチ」はとても大きく感じる。さすがに、ここまでのことは私の日常には起こらないだろうと思うし、起きてほしくない。

それでも、自分が意思決定して方向を決めないといけないことは多々ある。自分のことだけならまだしも、子供のことを代弁して決定しないといけないことが山ほどある。特に、障害児をそだてていると、そういうことは一般的な子育てよりも多いかもしれない。

じゃあ、決定したその後は・・・。

「行く末を見届けないといけません」と坂本は吉岡だけに語りかけているのではなかった。自分にも語り聞かせていた。

親亡き後の子供のことは行く末を見届けることはできないけど、行く末に平穏があることを想像できる状態まで見届けたいとは思う。

おわりに

2029年、完全自動運転車(レベル5)が動いている世界の話だけど、2029年まであと4年。4年後は自動運転車に乗っている未来があるんだろうか。

もし、実現していたら一番最初にありがたいと感じるのは「娘を連れての移動」だと思う。現状、私が運転していてバギーの娘が後ろに乗っている。途中で嘔吐をしても苦しんでもすぐに対処できない。運転途中に怖い思いをしたのは何度もある。

一番のトラウマ級の出来事は高速道路上で娘が嘔吐してその後意識がなくなった時だ。しばらくは、その道を通るときの動悸と手汗はひどかった。でも、その道を通らないと定期受診している病院に行くことができなかったので、がんばって運転した。でも、私が運転せず横について乗れるなら安心だ。

娘だけでなく、息子だって嘔吐して途中で意識がなくなり、座っていた椅子からずりおちて、消防署へ入って救急隊の方に車から引きづりだしてもらったこともある。

この本の自動運転アルゴリズムの話を知ると複雑な気持ちになるけど、でも、私は自動運転車に希望を持っている。

読み始めたらドキドキハラハラ、本当に息つく暇もないくらいに一気に読めた作品。そして、読後に希望を持てる作品なので読んだあとの気持ちが前向き。それは松岡まどか起業します、を読んだ時も同じだった気がする。

あと、クスッとおもしろかったのが、マツキ自動車、MeTube、Googumなどの会社名。どっかで見たことあるよね。

自動運転に興味がある人もない人も、いつの間にか自分事になって一気に読んじゃう作品です。

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