「発達障害の子は、予定の変更が受け入れられない」って聞かれたことありますか? 本当にそうなのでしょうか? ま、「変更が受け入れられない」のは発達障害児だけではありませんし、 健常児だって大人だってありますよね。 多分、受け入れられないときのリアクションが大きすぎるので目立つのでしょう。 でも、「受け入れられない」から暴れるのでしょうか? 「いやだいやだ」と駄々をこねてるだけでしょうか? 就学児になると、さすがにそれだけではありません。
予定変更が嫌な理由
①突然言われるので心の準備ができていない
思いもよらないことを突然言われたら驚きますよね。今まで段取りしていたことが白紙になってしまったり大幅変更になりますし・・・。これって、変更がわかった時にすぐに聞いていたらまだ心の準備をする時間があります。でも、「そんなこと言われても、変更なんて10分ほど前にわかるだけだから伝える時間がないし・・・」とかですよね。これって、10分ほど前にわかるってわかってるんだったら、10分前に分かった時点で伝えられるように準備をしていたらいいのではないでしょうか。
これを大人の事情にあわせて考えてみましょう。
小学校の運動会当日。前日雨が降っていてグランド状態がおそらく微妙。
「あるかな」「延期かな」とソワソワしつつ、 お弁当を作らないといけないので、準備を始めないといけない!!
「7時になって連絡がなかったら唐揚げを揚げ始めよう!」 と、自分で決めます。 7時過ぎても連絡がないので、とうとう唐揚げを揚げ始めた7時10分頃に・・・。
「グランドの状態が悪いので、本日の運動会は延期となります」 と連絡がきたらどうでしょう? 「もう少し早く教えてよ!たとえ10分でも早かったら・・・(怒)」 って、ぶつけどころのない怒りに苛まれるでしょう。
これが、7時前に連絡がきていたらどうでしょう? 同じ延期でも、心の穏やかさが全く違いませんか? 唐揚げなんて揚げ始めたらやってしまわないといけないし油の処理めんどくさいし また食材の買い出しに行かないといけないし本当にイライラしますよね。 こんな心理なんです。
こんな心理状況で毎日のようにいきなり予定変更されたら怒るのはあたりまえです! 「子供にも主体性を持って行動してほしい」 「自分で気づいて行動してほしい」
とかなんとか、目標を掲げられたりしますが そんな目標をたてるなら、子供に対してそれ相応の対応をしなければなりません。 これは、発達障害だからとか関係ありません。 たまたま、リアクションが大きいか小さいかの違いで大半の子は感じています。 だから 「予定を教えると荒れるから直前まで教えません」とか 「変更できないから予定を立てるのが大変です」とかナンセンスです。
今までずっとそういう扱いを受けていたからすぐに受け入れられるかは わかりませんが、きちんと説明していけばそうそう荒れません。
子供だからといって「どうせわからんし」とか思っていませんか? 侮ってはいけません。子供は本当によくわかっています。 大人がわかってほしいことはわからないことが多いですが わかってほしくない後ろ暗い事情にはセンサーが反応するのがか 敏感に感じ取ります。 めんどくさがらずに、子供と向き合って説明していると 特に発達障害児なんてピースがはまると段取りよくスムーズにこなしますよ。
②変更したら、次どうなるのかわからない
学校の行事予定は、事前にプリントが配られて、中止の場合や延期の場合のことも書いてあることが多いですよね(大きな行事の場合)みんな気になることですから。
発達障害の場合、日常の些細なことでも変更点だけをいうのではなく、変更点を含む全体の流れの確認が必要なのです。点をとりだしたとしても、点と点を自分でつなげることが難しいのです。「それはそれ、これはこれ」になってしまうんですよね。
③早口に口頭で言われても理解できない(でも条件反射でうなずいてしまう)
最初の予定はプリントでもらうのに、予定変更されると口頭連絡でおしまいということが多いですよね。口頭の連絡は頭に入りにくいのです。目で見えないものはもう確認ができませんから・・・。
でも、「うん」って言ったやん!てなりますよね。
「わかったか」「聞こえたか」と言われて、条件反射で「はい」って言ったことありませんか?なんか、聞き返したらダメな雰囲気だったし、怒られたら嫌だしとかで。
予定変更をみんながわかるように伝えるために必要なこと
変更が分かり次第、何がどう変更になるか、変更されたら何をしたらいいのかを 目で見て分かるように説明
することです。
そうしたら心の準備も整いますし、そう暴れません。説明するまではめんどくさいことも多いでしょう。 でも、きちんと理解できれば自分で動くでしょう。
どんな子供でも、自分で考えて行動していこうと思ったら小学生のうちなんて特に まだまだ、情報は大人が与える必要があります。 その情報を使ってどう判断するかを考える練習をすればいいのではないでしょうか。 大人からみたら、子供が下した判断に疑問がわくこともありますし 失敗が目に見えていることもあります。 ここで、危険で他人に迷惑をかけないことなら経験させたらいいのです。 見ていてもどかしいし時間がかかるし、大人は忍耐を試されますが・・・。
ここで、経験したことは本人にとって大きな財産になるのではないでしょうか?
大人になってから大きな挫折を味わって立ち直れなくなることがあります。 小さい頃から失敗のない人生を歩んできたらそうなるかもしれません。
なんだか、大きく話がそれてしまいましたが・・・。
「予定」が本人の予定として認識されていれば、そして変更を丁寧に伝えてもらえれば 発達障害児の多くは受け入れますしリアクションも小さくなります。 最初からあきらめずにトライしてみませんか?
大人も子供も成功体験・失敗体験を積み重ねて経験を糧にしていきましょう!