就学への不安の一つに「集団生活についていけるか」があります。つまり、先生の指示を聞いたり、みんなが動いているのを見たりして集団として動けるかどうかです。(動くだけでなく静止する場面も多々ありますが)
個性の時代といっても、学校の中のルールを守ったり先生の指示に従ったりすることは必要だよね。
集団療育(週1、1時間半)へは3年間通いました。市の健診で紹介され「療育って何?」状態で通っていましたが、3年目になってやっと気が付きました。
「指示待ちにしちゃダメ!絶対に必要な基本的なことを自分で要求できるよう、療育施設でやっている手法を家庭でとりいれていかないと!」
療育センターでやっていたこと
集団療育は1年間同じメンバーでした。年度ごとに入れ替わりがありました。MAX5人です。保護者は周りで見ていました。
施設到着から退出まで
①施設に入る
手の消毒→検温→靴を下駄箱に入れる→荷物をロッカーに入れる
②部屋に入る
出席簿にシールをはる→今日やることを絵カードスケジュールで確認→遊びの種類を二択で選びスケジュールにはる
③自分で選んだ遊びの種類ができる部屋に入る
どの遊びをするか選ぶ→タイムタイマーで終わりの時間を確認してから遊び始める→片付けて次の部屋に行く
④始まりの会
あいさつ→手遊び等→絵本→終わりの挨拶→次のスペースへ移動
⑤体を動す
座ってルールを聞く(絵で説明される)→終わりの時間を確認してスタート→終わりの挨拶→次のスペースへ
⑥個人活動
カーテンで仕切られたスペースで机と椅子で個別活動→終われば次のスペースへ
⑦おやつ
手洗いうがい→先生を呼ぶ→要求をいう→食べる→後片付け
⑧帰宅
身についたと感じたこと
おやつの時に、先生に「○○先生」と呼び、振り向かれたら続きを話す。これができるようになってきました。相手を呼ぶ、相手に振り向いてもらってから話すことです。
また「色々なタイプの子に慣れた」こと。おとなしい子から、急に叫び出す子、うろうろする子や、全く動かない子・・・等、基本的に健診で声をかけられた子がきていますのでいろんな子がいます。動きが見えるタイプの子達だったからか、本人的には理解しやすかったそうです(後日談)
受け身の療育じゃダメと気がつく
園で使えそうな基本的なルールを時間をかけて身につけていくことができ、よかったです。他の子がしているのを真似していくことで身につくこともあります。
ただ、気になることもありました。
- やることがわからないと動けない
- 動き出すサインがないとうごけない
- できているか常に確認してくる
マンツーマンで指導員がついてくださるので、一挙手一投足を見ておられます。
やることがわかっていなさそうでウロウロしていると、ヒントとしてスケジュールが貼ってある場所へ誘導してくださいますし、中々スタートできないと、手を叩いたり、掛け声をかけてくださいます。それがきっかけてスタートできます。また、子供が指導員の方を見たり「これでいい?」と聞くと、やっていることに対して、そのまま続けてOK,ちょっと違っている等、すぐに答えてくださいます。
療育センターで基本的な行動を学ぶには一つ一つ指導してくださるのでゆっくりながらも身についていきます。また、療育センターの方々は、子供の要求を常に待っている状態です。ありがたいことですが「誰かがいないとなにもできない」状態にならないかの不安がでてきました。
療育センターで学んだことを家庭でどう取り入れる?
「集団生活についていけるか?」先生の指示通りに動けたり、まわりの子達を見ながら同じように動けたりするかという不安がありました。でも、自分で判断して優先順位を決めていかなければならない場面もすぐにでてきます。(体調不良やトイレ・・・等)
「与えられるのを待つだけではダメだ!」
ということで、生活に絶対に必要で大切なことから家庭で取り入れることにしました。それは「食べること」と「寝ること」です。食事と睡眠は規則正しい生活を送るためにも重要ですし、息子は偏食ではありますが食べることが好き。療育でやっていたことを家庭用にアレンジしながら食事睡眠を見直していきたいと思いました。
まとめ
3年目にしてやっと「指示待ちにしちゃダメ!絶対に必要な基本的なことを自分で要求できるよう、療育施設でやっている手法を家庭でとりいれていかないと!」と気がつくことができました。おそらく、そういった趣旨の説明もされていたのではないかと思います。ただ、大きな障害をもつ娘の誕生もあり、とにかく「生きていく」ことだけで精一杯だった私にはそれを理解する余裕はありませんでした。
気が付いた時からスタート。気がつかなかった時に説明されて気が付いても、できずに自分を責めるだけだったはず。 先は長い。
ぜひ、気が付いた時からスタート!